わたしのための本
販売を目的とする書籍は、読者のために書かれるのが普通です。
エンタメしかり、専門書もまたしかり。
そう考えると、純粋に「自分のためにだけ」つくれるという点が、私家本最大の特徴なのかもしれません。
「自分のためだけに」とは?
日々の食事を考えてみてください。
誰かに食べさせるために料理をするなら、相手の嗜好や体質、年齢や生活環境に合った栄養バランスなど、自分の「食べたい」以外の要素についても配慮しますよね。
でも自分ひとりで食べるものなら、単純に今の自分が欲するものをつくればいい。
自分の味覚におもねた味付けをし、嫌いな食材は使わない。
あるいは、体脂肪を減らしたい、口内炎を治したいなど、自分の健康や目的に沿ったものにすることができます。
10人いれば10通りの価値観があるように、自分のためだけにつくる私家本の内容範囲はまさに無限大です。
例えば……
○自分の成長を記録する
・日記
・習い事や趣味の作品集
・自分の写った写真1年分
そうしたものを、毎年お正月や誕生日などの節目にまとめれば、前回の本からどれだけ自分が成長できたかを比較することができます。
○ファッションカタログ
・自分で買ったものや雑誌などで見つけた服・小物の写真を1冊の本にすれば、自分の好みの傾向が判ります。次回のショッピングの参考にもできますね!
○推しへの秘密のラブレター
・推しにまつわるニュースや写真、それに対する自分の気持ちなどを書き込んで、自分だけの「推し大全」をつくってみるのも楽しいかも? 気持ちを共有できる仲間と出会ったときにも盛り上がれそうです。
ノートやメモ用紙に書いておけば事足りる内容を、あえて1冊の書籍にする。それは、より客観的に自分を見つめなおす良い機会となるでしょう。
なにより、数十年数百年の単位で保存できる紙の書籍ですから、この先あなたがなにかに迷った時、この本を開いてみることで思わぬ解決の糸口が見つかるかもしれません。
写真提供:フリー素材サイトぱくたそ様
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